偏愛的作家論 | 澁澤龍彦 | 青土社 | 1972

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石川淳、三島由紀夫、稲垣足穂、野坂昭如から瀧口修造、泉鏡花、花田清輝そして江戸川乱歩、久生十蘭、小栗虫太郎など、澁澤さんが偏愛するという日本の作家24人の様々が、語られている。

いつもながら、シンプルで美しい造本。

書評や月報といった雑文の寄せ集めだから、「作家論」というタイトルはやや羊頭狗肉だ、と本人は述懐しているが、どういうメディアで発表するにしても、自分の書くものに手を抜けるような人ではないはずだから、どの文章も澁澤的美学にあふれた批評として、完成されている。

いかにも真面目な文体なので、つい難しく読んでしまいそうになるけれど、じつはユーモアに溢れているのがこの人の持ち味でもある。ユーモアは、知性のひとつの表現なんだから。

「これが要するに私の好きな近代現代の作家たちで、好きでない作家については、私はもともと文章を書かないから、すべてオマージュに終始している。」

小林秀雄のいうように、作品や作家に対する愛がなければ批評なんてできるものではないし、そもそも人は、たとえそれが文章のプロであっても、好きなもの、あるいは嫌いなものについてしか語ることはできないのだ。
そして、「嫌いなもの」と「好きなもの」は、ひとりの人間の中では、ほぼ同義語と考えていい。

読んだわけではない。
ソンタグと同じように、本棚に澁澤龍彦の本があるということが、なによりも大切なことなんだ。
ひょっとしたら、そのことを「偏愛」というんだろうか。

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