カポーティとの対話 | ローレンス・グローベル 川本三郎訳 | 文藝春秋 | 1988

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Capote(カポーティ)という名前だけで、すでに文学的。

古くはオードリー・ヘップバーンの「ティファニーで朝食を(1958)」、最近ではフィリップ・シーモア・ホフマンが主演男優賞でオスカーを受けた「Capote」なんかで、けっこう名前は知られているけれどじつはティファニー以外の著書を読んだ人はそれほど多くないんじゃないかと思う。

17才で得た雑誌「The New Yorker」の仕事はただのコピーボーイだったそうだけれど、11才で小説を書き始め、19才で「ミリアム」を発表し、そのデビュー作でオー・ヘンリー賞を受賞したということだから、充分早熟の名に値する。

そしてなんといっても「冷血(In Cold Blood)」。

ノンフィクション・ノベルというまったく新しい文学のジャンルを創りだしたこの作品は世界中でセンセーションを起こし、たとえば沢木耕太郎なんていう人もこの作品がなければ、ひょっとしたら作家になっていなかったんじゃないかと思うくらいだ。

ただこのベストセラーのインパクトが作者自身をも縛りつけてしまったようで、晩年になってコカインやアルコールに耽溺したのは、それ以上の作品を書かねばならないというプレッシャーが大きすぎたんじゃないかと想像する。

「無垢」とか「孤児」といった fragile なものへの憧れを、ホモセクシュアルらしい細やかなセンスで描き続けた人だけれど、その遺作(未完)が「叶えられた祈り(Answered Prayers)」という、なんともはかなげなタイトルでありながら、実はニューヨーク・セレブリティの大暴露「ノンフィクション・ノベル」、しかもそれがスキャンダラスなのに下品じゃないっていうところがカポーティのカポーティたる所以である。

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